IB認定校入学のメリット

IBディプロマを修了すると得られるメリットと大学入学のためのスコアの目安についての解説です。

IBディプロマ修了者のメリット

大学一年履修の基礎科目の免除と早期卒業

各国の多くの大学では、HLで一定以上の成績(一般的には5か6以上)を収めた科目に関しては、関連の基礎科目を免除しています。実際にはIBの科目がそのまま大学の卒業単位として認定されることになります。これにより一部の科目は2年次から履修を開始、卒業年限より早く卒業することが可能になります。(残念ながら日本では、IB科目の大学での単位認定は文部科学省が認めていません。)

学部での奨学金の受給(就職にも有利)

一般的に、学部レベルでの奨学金は少ないのですが、IBディプロマを取得して入学した学生が奨学金を受給する例は多くあります。特にカナダではIBディプロマ取得者対象の奨学金を制度として整備している大学が多く、大きな特典となっています。学部レベルの奨学金は、学生にとって経済面のメリットだけでなく、『優秀な学生としてのお墨付き』となるため就職時に極めて有利な材料になります。下記カナダのブリティッシュコロンビア州の大学の実例を挙げます。

大学名 QSランキング(※) 内容
University of British Columbia 44 位 2009年にはIBディプロマを取得して入学した生徒のうち80%以上がPresident’s Entrance Scholarshipを受け最高C$4000が給付された。
Simon Fraser University 260位 すべてのIBディプロマ取得者で最終スコアが…
  • 34以上の生徒:2学期間でC$7,000給付
  • 30以上33以下の生徒:2学期間で$5,000給付
QS世界大学ランキング:Quacquarelli Symonds社が毎年発表する世界で定評のある大学ランキング。
http://www.topuniversities.com/university-rankings/world-university-rankings/2011

入学時に優遇されるIBディプロマ修了者

世界ランキングの上位に位置する各国の多くの大学において、入学者に占めるIBディプロマ修了者数の比率が増加しています。多くの上位大学を擁するアメリカも例外ではありません。アイビーリーグ(※1)の某名門大学のアドミッション担当者は次のように語ります。「近年、アメリカの上位大学の間では、IBディプロマの高得点取得者の取り合いになっています。彼らのアカデミックスキルはアメリカカリキュラムのAP(※2)修了者より明らかに高い。IBのテストが大学のリサーチ型教育を意識した論述式になっていることが多いので、IB高得点者が優秀なのは当然でしょう。」自らの教育システムに強い自信を持っているアメリカの高等教育の関係者がこういう発言するのは衝撃的です。

※1
アイビーリーグ:アメリカ東部名門大学。いずれも世界ランキング上位に位置する。Harvard, Yale, Princeton, Cornell, Columbia , Pennsylvania, Dartmouth, Brown の8大学をさす。
※2
AP(Advanced Placement):アメリカカリキュラムの成績優秀者が履修する大学教養課程レベルの授業単位。

スコアと大学進学の目安

どれくらいのスコアを取れば世界ランキングの上位大学に入学できるのか?という質問をたびたび筆者は受けます。各大学の選考の方針(アドミッションポリシー)はそれぞれ異なり、IBディプロマのポイントだけでなく他の要素を加味する大学も多いので一概には言えません。また、専攻学部・コースによって入学条件はかなり違います。一般的に、医学、獣医学、法律等は同じ大学でもハードルはきわめて高く設定されているので注意が必要です。

あくまでも目安ですが、世界大学ランキングで見たときの一般的学部・コースの入学基準は以下のようだといわれています。下記のスコアがあれば出願すれば合格する可能性があるということです。

大学入学基準スコアのおおまかな目安

大学ランキング 基準スコア TOEFL/IELTS SAT(USA大学出願時) その他の留意点
25位以上 38以上(42以上が望ましい) 110以上/7.0以上 2100以上
  • TOK/Extended EssayのボーナスポイントやCASが重視される。
  • MATHと専攻分野関連科目は7が望ましい。
26位~60位 35以上 95以上/6.5以上English A が5以上の場合、TOEFL/IELTS免除の大学が多い 1900以上
  • MATHと専攻分野関連科目は6以上が望ましい。

重点科目…Math と専攻分野関連科目

大学のアドミッションオフィス側は、合計のスコアだけでなく、履修した科目の選択と、重点科目のスコアも重要な評価のポイントにします。 Math(数学)は専攻分野にかかわらず(歴史学・文学等直接数学を使わない、純粋人文科学系であっても)最重点科目です。数学で養われる論理性や数学的表現記述力(リテラシー)は『大学進学者がもつべき基礎教養』として国際的に認識されています。

加えて、志望専攻分野の科目をHLで選択し、Extended Essay はその科目の関連するテーマを選択することが望まれます。何故なら、大学での勉強の興味と目的意識が明確なことを表現できるからです。